スチームオーブンの低温調理で作るしっとりジューシーローストポーク&鶏チャーシュー(レアチャーシュー)

こんにちは!tacoです!
オシャレなカフェやこだわりのラーメン屋に行くと96%の確率で採用されているローストポークと鶏チャーシュー。※taco調べ
美味いことは皆さんご存じの通りですが、
「難しそう」
「レアって言ってるけど安全なの?」という声が聞こえてきました。
大丈夫です。意外と簡単ですし、正しい知識さえあれば何も怖がる必要はありません。
元給食会社の工場長であるtacoが安全で美味しいレアチャーシューの作り方を記事にしました。
参考になれば嬉しいです。

買うとお高いローストポークや鶏チャーシュー(サラダチキン)だけど自分で作れば激安だよ。

美味しくてヘルシーなのも嬉しいポイントよね。
この記事で分かること
- レアチャーシューの作り方
- 安全な温度管理とは?
- レアチャーシュー採用例(こだわりラーメン)
どうやって作るの?低温調理いろいろ
結論、レアチャーシューは低温調理で作ります。
低温調理と言ってもその調理法はいくつかあり、例を挙げると
- スチームによる低温調理
- 湯銭による低温調理
- 直火による低温調理
がありますが、今回はスチームを使います。また、真空調理と言う技法を用います。

うわっ、難しい用語が出てきた!無理!やだ、めんどくさい。

大丈夫だって、笑
簡単に言うとジップロックに入れるだけだから。
今や上位機種のオーブンレンジにはマストで付いてくる機能、それがスチーム機能。
皆さまのオーブンレンジにも搭載されているのではないでしょうか?
さらにどのご家庭にもあるジップロック(チャック付きポリ袋)を使用しました。
実践しやすい内容で記事を書きましたので是非チャレンジしてみてください!
安全な温度管理とは?
低温調理で一番大切なことは温度管理です。
安全な温度管理の知識無くしてレアチャーシューは作れません。というか危険なので作るべきではないです。
事実、知識不足のミーハー料理人が提供したレアチャーシューによって生じる食中毒が後を絶たないのが現実。
生肉には豚肉であればe型肝炎ウイルス、鶏肉はカンピロバクターといった非常に恐ろしいウイルス(菌)が潜んでおり、時に人命を脅かします。
人によっては面白くないと思う内容かもしれませんが、大事なことですので必ず飛ばさずに読んで理解してください。
まず基本の「き」ですが安全な食品の中心温度は75℃で1分以上の加熱です。
大量調理である給食の現場では必ずこの中心温度を測り、そして記録します。
職人の感に頼って温度管理は行わないのがルールです。

だから私たちは安心して給食が食べられるのね!

そうだよ。毎日クソ忙しい中、食の安全のために、このめんどくさい作業を欠かさず行ってくれている調理員の方々に感謝だね。

おいしい給食いつもありがとー!
ですが中心温度75℃1分では低温調理とは言えず火が通り過ぎてしまい食材によっては「固い」「パサパサ」したものとなってしまいます。
そこで知っておきたい知識が75℃1分と同等の加熱です。
75℃1分と同等の加熱とは
以下は75℃1分と同等の加熱を表にまとめたものです。
中心温度 | 加熱時間 |
75℃ | 1分 |
70℃ | 3分 |
69℃ | 4分 |
68℃ | 5分 |
67℃ | 8分 |
66℃ | 11分 |
65℃ | 15分 |
63℃ | 30分 |
63℃以下はNG | ー |
これは国の機関、内閣府の食品安全委員会による安全性が証明された値です。
ここで注意が必要な点が2点
①安全が証明されているのは食材の中心温度が上記表の温度に達してからの加熱時間である。表面温度でもなければ加熱温度でもない。
②中心温度63℃以下の加熱に関しては安全性の保障は無い。
これを理解しないで作ってしまうと食中毒の危険に晒されることとなります。怖いですね。
でも逆に言うとこのルールさえ守れば安全。何も恐れる必要が無いのです!
調理していきましょう
それでは調理に入ります!
今回tacoが用意したのは豚ももブロック500gと鶏むね肉250g
地元スーパーのタチヤさんで仕入れましたが豚ももブロックは98円/100g、鶏むねは78円/100gと激安!
ラーメン屋でトッピングするとペラペラチャーシュー2枚で250円くらいしますよね?それを考えるとめちゃくちゃお得です!
用意する食材はこちら↓
・豚(鶏)肉
・塩
・黒胡椒
・にんにく
・サラダ油
たったこれだけで美味しいレアチャーシューが出来ます!
アレンジしたい方はここにハーブ類を追加したり、仕上げに燻製にしても良いでしょう。
下味をつける

まずは肉に重量の0.8%の塩と適量の黒コショウを振り、にんにくを適量すり込みます。
※この塩分濃度、味見の出来ない料理ではかなり重要になってきますのでちゃんと計量することをお勧めします。
肉をチャック付きポリ袋に入れます。その中にサラダ油を大さじ1杯ほど入れてマリネします。
マリネすることで調味料がうまく馴染み、かつしっとりした仕上がりになります。
真空にする

初めに言った通り真空に使う道具は「チャック付きポリ袋」、そして大きめのボウルもしくは鍋。
ボウルに水を張って先ほどの工程のチャック付きポリ袋を沈めます。
すると、なんということでしょう!
水圧でポリ袋内の空気が抜けて真空状態になっているではありませんか!

最後はチャックギリギリまで沈めて静かにチャックを閉じる。

簡単でしょ?
これだけで簡単にほぼ真空状態になり、このままスチームで加熱すれば真空調理が出来ます!
「ほぼ」と書いたのはやはり業務用の真空機に比べたら真空は甘いです。
でも大丈夫、これでも十分真空調理は可能。
スチーム

スチームオーブンに入れて蒸します。
我が家のガゲナウ、カッコいいです。
さて、ここで重要なポイントは設定温度と加熱時間。

今回tacoは65℃、180分に設定

65℃?そんな低温で大丈夫なの?

うん大丈夫。その代わりじっくり3時間加熱するんだよ。
そして忘れてはいけないのが中心温度!
どれだけ長時間加熱したところで中心温度が63℃以下なら安全とは言えません。
上の表を思い出してください。

安全な中心温度は63℃で30分でしたね!
加熱の残り30分の時点(150分後)で中心温度を測り、63℃以上を確認します。
確認には中心温度計を使用します。tacoはこの中心温度計を使っています。

レスポンスが良く簡単に中心温度が確認できるのでおススメ。
63℃以上が確認出来たら肉をオーブンに戻し、残りの30分加熱。
63℃に満たなかった場合は必ず63℃に達するまで追加で加熱してください。
「追加でってどのくらいですか?」
という質問があるかもしれませんが、こればっかりは肉の大きさによりますので分かりません。tacoの設定(65℃180分)を一つの基準にしてもらい、食材に応じて調整してくださいね。
注意点として扉の開け閉め、再真空により庫内温度や肉の温度が下がってしまう可能性がありますので一連の作業は素早く行ってくださいね。
心配な場合はさらに10分ほど余分に加熱してやれば安心でしょう。
※参考までに、今回tacoが使用した豚ももブロック500gと鶏むね肉250gの場合、加熱150分時点で鶏むねは余裕で、豚ももはギリギリ中心温度63℃に達しました。
以上の作業により「中心温度63度で30分加熱する」という食品安全委員会による安全基準を満たすことが出来るのです!
文章で書くと長ったらしくなってしまったので難しそうに感じたかもしれませんがアクションとしてはシンプル。何も難しいことはありません。
図にまとめました↓


仕上げに表面を焼いてやれば香りも香ばしい、美味しいレアチャーシューの完成です!

今回tacoはガスバーナーで炙りましたがもちろんフライパンで焼き付けても良いですし、藁焼きや燻製にしても美味しいですよ!
あとはスーパーに行けばおいしいラーメンが沢山売っているので乗っけて食べてくださいね!
レアチャーシュー採用例(tacoこだわりラーメン)
おとなしくスーパーでラーメン買ってこれば良いのにそれでは納得できないのがtacoの悪い癖。笑

せっかくなので自家製の塩ラーメン作りました!

わざわざ地元の鶏専門店でおろしたての鶏ガラを仕入れてくるという変態具合。笑
もうね、これは趣味なのでしょうがないです。

こだわり強っ!

良い趣味でしょ~

じっくり出汁を煮出すこと3時間。黄金のスープが取れました。
黄金のスープで作ったラーメンに絶品のレアチャーシューを乗せて食べる!
最高です。
ここまですればもう本当にお店の味。
いや、むしろお店超え。

大将!塩ラーメンいっちょう!
チャーシュー増しでお願いします!

はいよー!!!

ちゅるちゅるください!
まとめ
いかがでしたか?
とってもおいしいので皆さんも是非レアチャーシューにチャレンジしてくださいね!
taco家のような、お家ラーメン屋さんがたくさん開店し、みなさまの食事の時間が幸せなものになることを願っています!
また、tacoはラーメン大好きですので今後もラーメンに関する記事は増やしていきたいと思っていますのでおのしみに!
それではまた!